白夜行
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/05/17
- メディア: 文庫
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寝る前のミステリー小説は厳禁なのに…
もともと綾瀬はるかのファンで、ドラマの方を先にみてました。5回くらい。
どのくらいファンかというと、カレンダー(ポスターサイズ)を部屋に飾ったり、フォトブックを読んで号泣するレベルです。
※内容はお仕事兼旅行記です。
小説とドラマとでは視点が全然違うくて。
ある殺人事件に共同行為をしてかかわっているはずが全く接点の見当たらない少年と少女の関係を、20年にわたる出来事を通してあぶりだしていくというものです。
小説は、そのあぶり出しが、二人の周りで起きる事件を、二人をとりまく人々の視点からの描写でおこなわれていて。
主人公であるはずの少年と少女の心情が全く描かれてないのに、二人の存在感がものすごくて。でも二人の真意はつかめなくて、もっともっと知りたくなる。
読者と登場人物が同じ視点に立ってるような錯覚を覚えました。
いやー、東野圭吾苦手だったはずなのに。すごい。。
※念のためこっからネタバレです※
簡単に言うと、小学生の少年(山田孝之)と少女(綾瀬はるか)は訳あって実の親をそれぞれ殺し、その事実を隠すためにその後も共謀して様々な犯罪を犯します。
ドラマは完全に事柄を二人の視点で描いていて、行き過ぎた共依存関係とか、緻密なようで行き当たりばったりな行動とか、犯罪を重ねることへの葛藤とか、それでも犯してしまう弱さとか、とにかくやってることは極悪非道なのに、なぜか同情心が生まれてしまい、涙なくして見られないのです。
ドラマから入ったので、小説の本当に細かい伏線はわかってしまうし、どうしても主人公の二人に同情的になってしまうのですが。
もし小説を先に読んでいたら、二人はモンスターにしか思えなかったかもしれないです。 まっさらな状態で読んでみたかったかも。
ドラマで描き方を変えたのは、二人が子供らしい面も持ち合わせていることをちゃんと描きたかったとのこと。
見事に成功してるなーと思います。
小説もドラマもこうなるとほぼ別物で、どちらも楽しめます。綾瀬はるか抜きでも、たぶん。
またこういう影のある役やってくれないかなー。
明日働けるかな。。