双極性OLのぼちぼちな毎日

なんくるなくなーい!双極性2型を患ったOLの、日々奮闘(?)記

私はひとりじゃない~「さよなら私」がとうとう終わってしまった。

うつがとまらいよ。

今日は昼過ぎまで寝てしまいました。心理士さんに怒られる。

 

人は最後は一人だ、という当たり前のことに、うつになると私は打ちのめされます。

いい加減わかれよ、と思うのですが、頭ではわかっていても、本当にはわかってないのでしょう。

かなしい、つらい、苦しい、そういう感情を抱くと、誰かと共有したくなり、それがまるっと共有されて、誰かに救われることはありえないことに打ちのめされます。

自分の孤独を自分で引き受けることが、まだできない。

まだまだ子どもだ。大人になりたいなぁ。

 

自分の孤独を自分で引き受けることがまだできなくて、こういう風に打ちのめされるので、なんか、結婚とか、正直怖いです。

結婚とは、いろんなことを共有して、そのたびに共有できないことを自覚して、何かを得て何かを失う感覚の連続にしか思えなくて。したことないけど。

それなら、最初から一歩踏み込んだ関係の他人なんて、いない方がいいんじゃないかと思ってしまいます。

しかし、家族というのは、孤独を和らげる、というか、人生を送る上での支えにもなりうるかもしれない、とも思います。

 

なんでこんな暗いことをうだうだ言っているかというと、この記事で絶賛した、「さよなら私」というドラマが昨日最終回で、ぐずぐずといろいろ考えているからです。

 

2014秋ドラマまとめ - 双極性OLのぼちぼちな毎日@休職中


ドラマ10「さよなら私」|NHKオンライン

 

 

あらすじは、高校時代からの親友の友美と薫が、40代目前になり、ひょんなことから心と体が入れ替わります。

友美はエリート旦那と息子がいる主婦。薫は独身バリキャリ。友美は旦那とセックスレスで、薫は友美の旦那と浮気してます。

入れ替わって、お互いに憎しみをぶつけ合う二人でしたが、互いの生活を体験し、お互いの気持ちをいっそう深く理解するようになります。

 

ある日、友美(中身は薫)が末期がんに侵されていることが判明します。薫は、全てを引き受けて友美の体で死ぬことを受け入れ、友美の家に薫(中身は友美)と、もう一人の親友春子とその子どもを呼び寄せ、友美の旦那とともに共同生活を送りながら最期の時を迎えることにしました。

 

ところが、その状況で、友美は友美の体に、薫は薫の体に戻ってしまいました。

 

その後はおそらくご想像どおりです。そのままの生活を送り、友美は最期を迎えます。

 

なんか、少女漫画よりかよっぽど、質の悪いファンタジーだな、と思ってしまいました(ものすごい褒め言葉です)。

回を重ねるごとに、友美と薫の共感は深くなっていき、最後の方はお互いが何を考えているのか、言葉がなくともわかっていきます。

その上でお互いを思いやる様子に、涙を垂れ流しっぱなしで見てしまいました。

 

「ママは薫の中にいるの、だから、さみしくないよね」と、友美は死ぬ間際、自分の息子に言います。

 

「私、あの子の母親になってみせるよ」と、薫は友美に言います。

「神様ってやさしいね。普通に人生送ってなかったら、いくら親友でも、こんなに安心してたくせなかったよ」と友美は答えます。

 

「薫みたいになりたいと思ってたら、私、薫になれたんだよ」

「私、友美になったことがあるの」

 

終盤、高校時代の二人の回想シーンが流れ、高校生の友美はこう薫に話しました。

「私、二人が入れ替わる夢見たんだ。ずっと元に戻れなくて、最後、二人で一人みたいになっちゃったんだ。」

それが現実になったんだよ、という表現だと、私は思いました。

 

 

これって、究極の孤独の解消方法じゃないか、くそう。

二人で一人なんて、共感に齟齬が起こりようがない。

これが描きたくて、”入れ替わる”なんて古典的な題材を使ったのかな。

こんな友情、現実ではありえないよ、ってことが言いたかったのかな。

自分の涙の理由が、二人がうらやましかったからだ、ということに、最終回で気づきました。

 

 

友美が(厳密には入れ替わってた薫が)選んだ、最後の過ごし方も、すごくうらやましかったです。

男と女は、浮気をしてほしくない、という類の排他性がものすごく強くて、そこが揺らぐと絆がもろくなる代わりに、夫婦という社会的制度によって安定して繋がっていられる。

女友達は、別に他の女友達がいてもちっともおかしくない代わりに、それぞれの社会的な繋がりに関係が左右されやすい。

関係に期待するものが全然違うけど、どっちもほしい。

 

つまり、自分の旦那の浮気相手が親友で、そのことを許せるくらい親友のことが好きで、旦那よりか分かり合えてたら、社会的身分は旦那との間のことで強固になるし、浮気相手を憎むこともないし、なんでもわかりあえる親友とも、寝食を共にできる。

ルームシェアとかの、ゆるい繋がりでは、これは実現させるのはなかなか難しいように思います。

 

何がいいたいのかというと、ユートピアみたいだ、と思ったのです。

 

私も親友と男を共有して、一緒に住めないものかと想像してみましたが、現実的ではないですね。

 

ああ、うつになっててちょっと思考がおかしくなってるのかもしれん。

 

 

ユートピア (岩波文庫 赤202-1)

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